屋久島の冬(1月・2月)の観光や年末年始・登山について詳しく解説!
こちらでは、屋久島在住歴16年の筆者が、屋久島の冬の気温や服装、観光、年末年始の観光客の動向、ひとり旅などについてご案内します。
こちらをご覧いただければ屋久島の冬の観光が分かりますので、旅行へ行くかも判断できるはず。ぜひ参考にご覧ください。
10年以上、屋久島で観光業に携わっています。
元々旅行者だった筆者ですが、2006年から屋久島へ移住。
14歳の娘と夫の3人暮らし。 東京、名古屋に在住経験あり。
→屋久島ファンをもっと詳しく
屋久島の年末年始について
上述の通り、雪の影響がなければ、年末年始も『縄文杉』や『白谷雲水峡』などのトレッキングが可能です。
オフシーズンと言えども、やはり年末年始のお休みを利用して屋久島旅行される方も随分いらっしゃいます。
年末年始はオフシーズンでも旅行客は一定数いる
屋久島の年末・年始ですが、冬季の休暇を利用して屋久島旅行される観光客の方が毎年一定数いらっしゃるため、開けるお店や宿もあります。
一方、オフシーズンだからとクローズしているお店や宿もあります。(目当てのお店は事前に確認をしておきましょう。)
屋久島の島民の年末年始の過ごし方
年末年始の島の人たちは、しめ飾りを飾ったり、31日深夜から益救神社へヤク太鼓を見に行ったり、初詣へお参りに行ったりしますが、それ以外はいたって静かです。
だいたい仲間内で集まって呑んでいますね。
年越しのカウントダウンや、初日の出をどこかに集まって見るなどのイベントもありませんので、個人で好きなポイントでそれぞれに楽しむという感じです。
年間を通しての屋久島の観光状況については、【屋久島観光】年間の天気と気温から『ベストシーズン』をご紹介(トレッキング/海/ウミガメ)をご覧ください。
屋久島のベストシーズンについてはこちら
冬の屋久島の気温
屋久島の気温は、標高が100m上がるごとに、0.6度下がります。
縄文杉や白谷雲水峡などのトレッキングスポットの標高はおよそ1,000m前後ですので、里地よりマイナス6度が目安となります。
平均の 最高気温 | 標高1,000m付近平均の 最高気温 | 里地平均の 最低気温 | 標高1,000m付近平均の 最低気温 | 里地|
12月 | 11.7℃ | 17.7℃ | 6.2℃ | 12.2℃ |
1月 | 9.4℃ | 15.4℃ | 3.0℃ | 9.0℃ |
2月 | 11.1℃ | 17.1℃ | 5.5℃ | 11.5℃ |
※里地やその他の季節の年間を通しての気温は、【屋久島観光】年間の天気と気温から『ベストシーズン』をご紹介(トレッキング/海/ウミガメ)をご覧ください。
屋久島の冬の 観光
屋久島は樹齢が7,200年あるとも言われる『縄文杉』や、『ジブリ映画 もののけ姫』の舞台モデルとなったといわれる『白谷雲水峡』が有名ですが、もちろんそれだけではありません。
例えば、以前に『世界ふしぎ発見!』で取り上げられた『滝』。それ以外にも世界遺産エリアでもある『西部林道』。東シナ海を一望できる『展望温泉』など。
ということで、屋久島の観光をざっくり以下でご紹介します。
冬だからおすすめの屋久島観光スポット
温泉
豊臣秀吉が屋久杉の切り出しを命じた頃から湯治に利用されたという『楠川温泉』や、東シナ海を一望できる展望温泉『ホテル屋久島の温泉』は屋久島島内でもかなりおすすめです。
その他にも、干潮時の時のみ入ることができる『海中温泉』、南エリアの島民のための『尾之間温泉』なども人気です。
温泉情報については、【屋久島の温泉まとめ】おすすめの日帰り入浴から海中温泉までご紹介!でご紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。
滝
また、夏は暑くてあまりおすすめできない『モッチョム岳』『蛇の口』などの南側エリアのトレッキングや、『西部林道ドライブ』、『滝めぐり』もおすすめです。
一周ドライブ
屋久島は海に囲まれた山岳島。西部林道を経由しつつ、ぐるり一周するのも楽しいです。
距離にして約100km。観光ポイントを見ながら一周すれば、1日かかります。
屋久島の主要道路である、県道77、78号線は、ほぼ海沿いを走ります。水平線を横目に1日一周ドライブは本州ではなかなかできない体験です。
以下では、屋久島全体の観光スポットをまとめています。
冬の 縄文杉などの日帰り登山について
屋久島の冬(12月・1月・2月)も縄文杉や白谷雲水峡などの標高1,000付近ならトレッキングできます。
標高の高い宮之浦岳は、積雪がなければトレッキングできますが、積雪がある場合は一般的にはトレッキングしません。
また、縄文杉や白谷雲水峡も寒波が来れば積雪します。その場合はトレッキングができなくなることもあります。(荒川登山口への県道・県道が封鎖されるため。)
冬の 縄文杉やその他の登山コースの標高と時間・難易度
コース名 標高 | 難易度 | 往復時間 (だいたい) | 往復距離 (だいたい) |
❶縄文杉 600~1300m | 10時間 | 22km | |
❷宮之浦岳 1370~1936m | 10時間 | 16km | |
❸モッチョム岳 250~940m | 6時間 | 5.5km | |
❹黒味岳 1370~1831m | 7時間 | 10.5km | |
❺太忠岳 1010~1497m | 6時間 | 7km | |
❻蛇の口の滝 90~500m | 6時間 | 8km | |
❼白谷雲水峡 太鼓岩コース 600~1070m | 4時間 | 5.6km | |
❽ヤクスギランド 150分コース 1000~1100m | 2.5時間 | 3km | |
❾白谷雲水峡 苔むす森往復 600~1070m | 3時間 | 3km | |
❿西部林道 半山コース 0~200m | 3時間 | 約2km |
屋久島の冬の山の積雪の特徴は?
屋久島の山岳部の積雪の特徴は、富士山のように『深い雪がずっと積雪する。』という訳ではないのが特徴。
『寒波が来たときだけ積雪するけど、気温が上がり雨が降れば、すぐ溶けてしまう』という点が異なる点です。
冬に縄文杉トレッキングをする「メリット・デメリット」
メリット
- 屋久島の森はメインが常緑樹で落葉樹が少ないため、冬でも緑の森を楽しめる。
- 運が良ければ『苔のグリーン』と『雪の白』のコントラストが美しい『屋久島ならではのレア風景』を楽しむことができる。
- 人が少ないため静かな屋久島の森を楽しめる。
- オフシーズンのため飛行機やツアーが格安。
デメリット
- 宿や飲食店、ガイドツアーがCLOSEしているお店が多いこと。
- 縄文杉コースに雪が積もった場合、トレッキングができなくなること。
(登山口への県道と町道が封鎖され入山できなくなるため。)
屋久島の冬のトレッキングについてざっくり分かったところで、実際にトレッキングするなら知っておきたい情報を次にご紹介します。
【重要】1月・2月の縄文杉トレッキングの注意点
冬季の縄文杉トレッキングは、『屋久杉自然館〜荒川登山口まで』のマイカー規制(3/1~11/30)が無くなります。荒川登山バスの運行がないため、必ずレンタカーかタクシー利用で登山口まで行く必要があります。
- 日が短い冬季は森の中は早く暗くなります。(16時くらいから)必ずヘッドライトか懐中電灯を準備しましょう。
- トレッキング当日に凍結が予想される場合は、滑りますので、アイゼンやチェーンスパイクを持って行きましょう。
- 屋久島でのトレッキングは全て、遅くとも17時には登山口に戻るスケジュールを立てましょう。
※諸々の準備や判断が難しい方は、ガイドツアーへ申し込んだ方が懸命かもしれません。
縄文杉トレッキングの所要時間は?
縄文杉へトレッキングするためには、およそ往復10時間必要です。
ですので、早朝6時くらいに荒川登山口を歩き始め、16時くらいに荒川登山口へ戻ってきます。
里地から荒川登山口へは、レンタカーで50分ほどです。
逆算すると朝4時〜5時くらいにはホテルを出ることになります。
ですので縄文杉トレッキングをしたいなら、確実に『2泊3日のモデルプラン』になります。
もう少しゆっくり楽しみたいなら、『3泊4日のモデルプラン』を参考にしてみてください。
縄文杉コースについては、縄文杉トレッキング コース地図と紹介【時間配分・トイレ・水・距離】でご紹介しています。
また、日程やその他諸々の縄文杉に関することは 縄文杉トレッキングに必要なこと全部まとめました でご紹介しています。
白谷雲水峡についてはこちらをどうぞ。
縄文杉トレッキングにベストシーズンってあるの?
縄文杉や白谷雲水峡のベストシーズンってあるのか気になる方へ。
縄文杉トレッキングや白谷雲水峡のベストシーズンの時期は、
- 春(4月・5月梅雨入りまで)
- 秋(9月後半・10月・11月中旬まで)
となります。
南の島の「標高が高い場所の気温」を想像するのは難しいですよね。
ということで、縄文杉トレッキングの年間を通してメリット・デメリットを屋久島の縄文杉トレッキングにおすすめの時期をご紹介!で、それぞれの季節についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに、白谷雲水峡についてのベストシーズンもおおよそは縄文杉トレッキングと同じです。
屋久島の冬のトレッキングの服装は?
縄文杉トレッキングも、白谷雲水峡トレッキングも同じ標高1,000m付近を歩きますので、基本的に装備も服装も同じと考えていいです。
服装の準備については、スキーへ行くときをイメージするとよいです。
帽子、手袋などでしっかり防寒しますが、歩けば体温が上がり汗ばみます。着すぎに注意。
『衣類はできるだけ速乾性のもの』にして、さらに『暑くなれば脱ぐことができる重ね着スタイル』にします。
歩いて汗をかくと休憩の際、体を冷やします。これをできるだけ避けられるようにしましょう。
屋久島のトレッキングにユニクロは使えるか?体験談
ちなみに、屋久島のトレッキングにユニクロが使えるかどうかですが、ヒートテックはNGです。(筆者が実際に使ってみての感想です。)理由は、生地が汗を吸わず放湿も追いつかないので、自分の汗で冷えます。
さらに詳しい屋久島トレッキングの服装については、 「屋久島トレッキング服装【女性】冬11下旬〜3月をご紹介!」 と「 屋久島トレッキング服装【男性】冬11下旬〜3月をご紹介!」 で男女に分けて詳しくご説明します。
縄文杉トレッキング当日に雪が積もってしまったら?
トレッキング当日、「朝起きたら積雪していた」ということももちろんあります。
その時は清く諦めましょう。
ときに、1m以上も積雪することもあります。
その場合は、登山口への道『町道荒川線』も閉鎖され通れなくなります。
そんなときは、温泉巡りや滝巡りなど、里地でできる観光をするのがおすすめ。
ということで次はトレッキング以外の屋久島の観光についてご紹介します。
以下の記事は、朝起きて縄文杉や白谷雲水峡のトレッキングが可能かどうかの情報収集に使えます。
屋久島の3月からの天気や気温や観光を知りたい方へ
『なるほど〜冬も屋久島行けるんだ。』
『でも、他の月はどんな感じなのかな?』
という場合は、以下で1年間を通していつから、どんなことができるかを詳しくご紹介しています。
屋久島旅行の費用を詳しく知りたい方はこちら
ところで屋久島へ行くとトータルでおいくらくらいかかるの?
という方は、まずは以下のページでざっくり予算を立てるとよいかもしれません。
ポイントは屋久島への交通費。とくに鹿児島から屋久島の交通費。これを安くすることと、屋久島のホテルのグレードを下げること、あとはできるだけ早く予約することがキモです。
屋久島へ行けなくなる?その理由と解決策
屋久島は荒天になることが多く、屋久島へ乗り入れる全ての交通は、決行しやすいのが特徴です。
(以下では欠航したらキャンセル対応がよいツアーをご紹介します。)
ということで、普通に屋久島へ行けなくなるという方は多いのですが、これまたコロナで行けなくなるという方もいるでしょう。
また、屋久島は誰が言い始めたのか・・・行ってはいけないと揶揄する人も・・・
そんなことを聞いたら今から屋久島旅行を計画している方は、心穏やかではないですよね。^^;
ということで、詳しく知りたい方は以下でご紹介しています。
屋久島の冬は 屋久島旅行の安い時期!おすすめツアー
冬から春のオフシーズンの時期なら、屋久島旅行のお値打ちプランが多く出ています。
とにかく高額で有名な屋久島旅行。この時期なら3割〜4割お値打ちに。
以下では、そんな場合にも『おすすめの屋久島ツアー』について簡単にご紹介しますので、よろしければ参考にしてみてください。
※ご紹介のトレッキング付きツアーは冬季も開催ありの貴重なツアーです
- ジェイトリップ(J-TRIP)【トレッキング付き/直行便/ 一人旅/格安】縄文杉トレッキング付きのJAL便利用の格安ツアー。送迎や登山アイテムのレンタルあり。オプションでレンタカーも選べます。欠航時はポイントで全額保証あり。(3泊4日ツアーあり)→JーTRIPのお得クーポン情報
- HIS屋久島ツアー【トレッキング付き/ 一人旅】縄文杉のみならずその他の屋久島観光ツアーもあります。送迎や登山アイテムのレンタルあり。高速船やLCCとの交通との組み合わせツアーにも対応。(3泊4日ツアーあり)→HISの割引クーポンコード
- クラブツーリズム【トレッキング付き/バス周遊プラン】森歩き+バス周遊プランを探すならこちら。網羅的に観光スポットを巡れる。縄文杉トレッキング付きツアーもあります。お子様連れや高齢の方に。→クラブツーリズムの割引クーポン(3泊4日ツアーあり)
- JALダイナミックパッケージ:【直行便/ 一人旅】JALの飛行機と宿を自由に組み合わせて予約できるツアー。1人から参加可能。宿のラインナップは少ないけど良い宿で安心。(3泊4日ツアーあり)→JALの次回タイムセール予想
- 楽天トラベル:【直行便/ 一人旅】宿とJAL便をセットツアーにして、『JAL楽パック』にできます。格安宿を選べば、JAL利用でも格安ツアーにできる。楽天ポイント割引利用可能。ラ・クーポンで割引可。(3泊4日ツアーあり)
- じゃらんパック:【直行便/ 一人旅】楽天と同じく『格安宿+JAL便』で格安屋久島ツアーに。じゃらんパッククーポンあり。ポンタポイントやじゃらん限定ポイント、dポイントなども利用可能。(3泊4日ツアーあり)
参考
屋久島旅行の手配に必要なリンク集
屋久島のひとり旅
かくいう私も初めて屋久島を訪れたのは、ひとり旅でした。(というか、主人と出会ったのも屋久島でした。^^;)
屋久島はひとり旅の方が多い観光地です。
でもそもそもなぜそんなに、屋久島はひとり旅が多いのか?
理由を挙げるとすれば、屋久島はハワイのような華やかな雰囲気やスポットがないからでしょうか。
ですので屋久島では、一人旅どうし、宿や山で意気投合して『トレッキング仲間』になるということも珍しくありません。
ということで、アウトドア好きやトレッキング好きの方なら、出会いがあるのではないでしょうか。
ちなみに「人生変わる」とか、「呼ばれた人しか行けない」とか(笑)屋久島のよからぬウワサについては、屋久島へ行ってはいけない!?屋久島旅行リスクとその解決策 でご紹介しています。
ひとり旅の重要な点、例えば一人で山に入ってよいのかとか(←だめです)、注意点など諸々のことは屋久島のひとり旅の仕方(ガイドなし/おすすめツアー/トレッキング情報あり。)でご紹介しています。
ひとり旅の予算
東京から屋久島へ2泊3日で旅行すると、一般的には10万円ほどします。
とはいえ、安い冬(12月・1月・2月)時期にしたり、宿のグレードを落とすなどすればもっと下げられます。
ひとり旅NGなガイド会社やツアーは省いて屋久島ひとり旅ツアー5社を比較『おすすめ宿』も一緒にご紹介!でご紹介します。
専属の縄文杉トレッキングガイド付きのツアー
【ジェイトリップの専属ガイド付きツアー】
JAL便利用専門の格安旅行会社(欠航時はポイントにて対応)
まとめ:冬は 縄文杉へ安く行けます
いかがでしたでしょうか。冬の屋久島(ツアー・トレッキング・観光・年末年始)についてご紹介しました。
夏に盛り上がる屋久島ですが、冬の静かな森もまた格別です。
屋久島は火山島ではないのですが、温泉かなりおすすめ。(もっとレア温泉なら、隣の島の口永良部島がよいです。)
屋久島は、空気や水がきれいで温暖なので、最近人気のトレイルランやジョギングにも最適です。
ぜひ、この冬〜春に、屋久島へいらっしゃってくださいね。