こちらでは、『屋久島へ行ってはいけない!?』と心配される方へ向けて、屋久島旅行のリスク面についてご紹介します。
屋久島旅行者としての失敗体験談や、在住して分かったことなどを交えてご紹介していきます。
屋久島へ行くかどうか迷われている方なら、これで解決するはず。
私が書きました
ツキシマ アサコ
10年以上、屋久島で観光業に携わっています。
元々旅行者だった筆者ですが、2006年から屋久島へ移住。
11歳の娘と夫の3人暮らし。 東京、名古屋に在住経験あり。
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屋久島へ行ってはいけない!?屋久島旅行リスクとその解決策
縄文杉トレッキングコース
屋久島旅行をする際に起こりうるリスク面についてご紹介します。
ちなみに、縄文杉は樹齢7,000年ともいわれる、超高齢の屋久杉です。
ということで、いつ倒れてもおかしくないといえますので、縄文杉が見れなくなるという可能性ももちろんあります。
縄文杉トレッキングをする場合のリスク
縄文杉トレッキングは1日往復10時間かけて歩いていくしかないロングトレッキングです。最短コースが往復10時間です。
この縄文杉トレッキングの最大の問題点は、『エスケープルートがない&交通手段がない』ということ。
ですので、『縄文杉トレッキングの半日コース』もありません。もちろん、途中までロープウェイなどで行くこともできません。(荒川登山口まではバスがあります。)
縄文杉トレッキングの日程については、ご紹介が長くなりますので、縄文杉トレッキング コース地図と紹介【時間配分・トイレ・水・距離】でご覧ください。トレッキングの時間的配分も分かるようにしています。
縄文杉トレッキングをリタイアするとどうなる?
縄文杉トレッキングの出発地点 荒川登山口 (売店・自動販売機・公衆電話はありません)
縄文杉トレッキングをしていて、『こりゃ無理だな』となったら、どうなるか?
自力で歩いて帰るしかありません。
もし、途中で大怪我をして歩けなくなった場合は、救助ヘリを呼ぶしかないのです。(←お金けっこうかかります。^^;)
ちなみに、ヘリを呼ぶ携帯電話は、ソフトバンクがつながりにくいです。ドコモとauは要所要所でつながるポイントがあります。
解決策は、『しっかりとした準備をすること』です。
ということで、こちらのブログ『屋久島ファン』では、屋久島トレッキングの準備について、屋久島ガイド歴15年以上のガイドさん監修でご紹介しています。
しっかりとした準備があれば、ほとんどの方は無事行って帰って来られるのですから。
しっかりとした準備とは、以下の3つです。
となります。
初心者の縄文杉トレッキング
縄文杉トレッキングコース
縄文杉トレッキングが『人生初のトレッキング』という方も、ワリと多いです。
当然ですが、縄文杉トレッキングを自分が歩けるか?を事前にはかることはできません。
ですので、初心者の方は、縄文杉トレッキングをする半年くらい前から、身体の準備をしてのぞみましょう。具体的には、軽いトレッキングをしたり、階段を上り下りしたり、長時間歩く練習をしたりします。
さらに詳しい初心者の準備の仕方は【初心者必見!】縄文杉トレッキング 成功の秘訣でご紹介しています。
ちなみに歩けるかどうかは『年齢と体重』が1つの目安となります。
平均的な話ですので、もちろん当てはまらない方もいらっしゃると思います。そのあたりはご容赦ください。
ということで次にご紹介します。
60歳以上(高齢者)の縄文杉トレッキング
縄文杉トレッキングは60歳を超えたあたりから、要注意となります。
とくに、普段歩く習慣がない60代以上の方です。
そのような方の解決策も、やはり半年ほど前から、近くの低山でよいので、トレッキングをして足腰を慣れさせることです。
準備の仕方は【初心者必見!】縄文杉トレッキング 成功の秘訣でご紹介しています。
逆に、『縄文杉へ行かない』という選択もアリです。
ガッツリ歩かず、バスで屋久島の観光スポットを周遊してくれるクラブツーリズムのツアーなら、高齢の方やお子様連れでも安心です。
白谷雲水峡などの森を1時間くらい散策もできますので、しっかり屋久島の自然も満喫できます。
体重が重すぎる方の縄文杉トレッキング
また、たとえお若い方でも、体重が平均より重すぎる方も要注意です。
平均より体重が重いということは、他の人よりその分重い荷物を持って歩くのと同じですので、身体への負担が大きいということをご承知おきください。
解決策は、ご存知かと思いますが、体重を落とすことです。
または、やはり『縄文杉トレッキング』を『しない』というのもアリです。
白谷雲水峡などの森を1時間くらい散策もできますので、しっかり屋久島の自然も満喫できます。
屋久島トレッキングの天気のリスク
ゴアテックス製のレインウエア
屋久島の天気については 屋久島観光の時期っていつ?【ベストシーズン季節ごとまとめ】で年間を通しての天気についてご紹介していますが、とにかく雨が多い島です。
また、地形的に雲ができやすいだけでなく、風も強くなりやすく荒天になりやすです。
ということで、トレッキング中に大雨に遭遇することは珍しくありません。
ですので、ゴアテックス製のレインウエアは必須です。また、濡れたら滑ったり靴ズレで歩けなくなる、かんたんなスニーカーもご法度なのです。
また濡れたら重くなり冷たくなる綿のTシャツやデニムがNGであることも、お分かりいただけると思います。
ですので屋久島トレッキングでの天気に対しての1つの解決策は、正しい知識を持って服装を準備するということです。
屋久島の増水と土砂崩れ
白谷雲水峡 増水する白谷川
白谷雲水峡などの沢が多い森では、増水して渡れなくなり、戻ってくることができなくなることもあります。
登山道や、登山口への道は、大雨や台風が来れば簡単に土砂崩れを起こしたり、倒木します。
ですので、荒天のときは、川に近づかないことです。そして、山へも入ってはいけません。
この点については、2019年の屋久島豪雨以降、県道や町道の封鎖の基準が厳しくなりましたので、屋久島町のホームページで情報を確認しましょう。
白谷雲水峡やヤクスギランドについては、入り口で入山規制をするのですが、急激な天候の変化ゆえに、対応しきれないことも。(朝は晴れていて入山できても、お昼に豪雨になって、急に封鎖するなんてことも。その場合、朝に入山した人が危険ということですね。)
ですので事故をなくすために【白谷雲水峡】ガイドなしなら知っておくべき(コース・時間・服装・行き方)を作成しています。
ヤクスギランドについては、「ガイドなし」でヤクスギランドへ行くならの必要情報(コース時間・服装・アクセス・料金・営業時間)をご覧ください。ヤクスギランドは道迷いに注意です。
屋久島の川(安房川・栗生川・宮之浦川・永田川など)
白谷雲水峡 増水する白谷川
里地ではお天気でも山で雨が降れば、川は急激に増水します。特に屋久島は雨が多く、また川も短く勾配があるため大変危険です。
実際に旅行者が川遊びをしていて流された事故も起こっていますし、島民の水難事故も起こっています。
ですので、屋久島での川遊びは、必ず信頼できるガイドツアーへ参加しましょう。
屋久島の川の知識がある人のもとでなければ、屋久島の川遊びは大変危険です。
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屋久島へは呼ばれた人しか行けない と 言われる理由
白谷雲水峡
屋久島へ移住してよく耳にするのが、『屋久島へは呼ばれた人しか行けない』という言葉。
でも住んでみ分かったことは、屋久島への交通が荒天でしょっちゅう欠航するということ。
ですので、『島へ入れない&島から出られない』^^; という旅行者が一定数いらっしゃるのです。
ということろから、『屋久島へ行ける人と、行けない人』が出てくるのです。
となると、『屋久島へは呼ばれた人しか行けないのよ。』なんてことを言う人が出てくるワケです。
ちなみに、『屋久島へ行くと人生変わる』というウワサもよく耳にしますが、それは、大雨の中の縄文杉トレッキングなどはあまりに大変なので、最終的に多くの方が『なりふり構わず歩く』ことになるからなのでは。
ときに、命の危険を感じながら歩かなければならないことも。
その体験から『価値観(人生観)が変わった』という方もいらっしゃるのかもしれません。
屋久島旅行 交通の欠航のリスク
高速船(トッピー&ロケット)屋久島 宮之浦港
上述のご紹介の通り、屋久島は荒天になりやすく、屋久島への交通機関が欠航することが珍しくありません。
屋久島へ就航する船(フェリー・高速船どちらも)は、波が4メートル以上で欠航します。
また飛行機は、荒天だけでなく、雲が厚く見通しが悪くても欠航します。
問題は、その可能性があることを知らないで屋久島旅行をすることです。
逆にそうなった時の対応策を知っていれば、かなりピンチはまぬがれます。
屋久島旅行 交通欠航時の解決策
解決策は、旅行の一週間くらい前から屋久島の天気をチェックすることです。
そして欠航した場合の「次の手」を考えておくこと。
もしくは、どこへ問い合わせたら正確な情報を得られるのかを事前に調べておくことです。
屋久島ファンでは【屋久島観光】旅行をしてみて困ったこととその解決策でも、具体的に対応の仕方をご紹介しています。
また、【屋久島観光】いざという時の必要 & 便利リンク集 では、屋久島旅行で困った時の問い合わせ先をご紹介しています。
とはいえ相手はなんといっても『天気』。
はっきりいって誰も正確には予想できないのです。
屋久島旅行は欠航対応のよいJALツアーがおすすめ
JALダイナミックパッケージ(トレッキング付き)
ということで、屋久島ファンでは、交通が欠航したとき、対応のよいJAL便利用のツアー(JALダイナミックパッケージ・楽天トラベル・じゃらんパック)をおすすめしています。
欠航の際に返金してもらえるなら、屋久島旅行を一旦中止して、別の機会も考えられるからです。
ちなみに、こちらのJALダイナミックパッケージ・楽天トラベル・じゃらんパックのツアーは『現地フリー』ですので、ガイドトレッキング付きではありません。
もし、ガイドトレッキング付きの安心ツアーをお探しなら、屋久島旅行にJALのツアーがおすすめの3つの理由とは?でご紹介しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
屋久島旅行の知っておきたいリスクについてとその解決策、また、よくあるウワサについてもご紹介しました。
屋久島旅行の知っておきたいことは、トレッキングの場合は、体力や服装、持ち物の準備をしっかりすること。
また、荒天の際は山へ入らないこと。屋久島の川はたとえお天気でも知識のある人のもとで楽しむこと。
そして屋久島旅行での交通が欠航したときの対応策も、事前に考えておきましょう。
また、交通が決行した際にしっかり対応してもらえるJAL便利用ツアーについてもご紹介しました。
参考にしていただき、安全でたのしい屋久島旅行をなさってください。
こちらの記事が皆様のお役に立てば幸いです。