【屋久島の珍しいお土産あくまき】西郷どんが広めた郷土菓子をご紹介!
『あくまき』は、南九州に伝わる郷土菓子です。
屋久島では4月中旬〜端午の節句にかけてのみ、スーパーやお菓子屋さんに並びます。
竹の皮で包まれたこの食べ物は、他県から来た人間には謎。
しかも名前は『あくまき』。笑
何もかけずに食べると、まずくて食べられませんので注意です。
ですが、黒蜜やきなこをかけて食べると、3回目くらいからやみつきになります。
ということで、今回はこの不思議な食べ物『あくまき』をご紹介します!
10年以上、屋久島で観光業に携わっています。
元々旅行者だった筆者ですが、2006年から屋久島へ移住。
14歳の娘と夫の3人暮らし。 東京、名古屋に在住経験あり。
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『あくまき』とは?
まずは、あくまきの食べ物の概要をご紹介します。
あくまきのつくり方
あくまきはもち米を灰木でつくった灰汁に一晩つけます。それを灰汁につけた孟宗竹の皮に包み、紐で結んでから灰汁で3〜4時間炊いたものです。
ということで、もち米なのですが、できたものは琥珀色で透明がかったぷるんとしたもの。
食感はわらび餅がもっとモチモチになったような感じです。
あくまきの食べ方
竹の皮を開いて、包丁などで切り分けます。
それに黒糖やきな粉、黒蜜などをかけて食べます。ココアパウダーをかけたり、醤油砂糖や、わさび醤油で食べる人もいるのだとか。
あくまきってどんな味?
先ほど『つくり方』で灰汁につけて灰汁で炊くと伝えましたが、この灰汁の風味というか独特のすっぱいような『えぐみ』が初めて食べる人には『?』だと思います。
でも、黒糖やきな粉、黒蜜などをかけると、その『えぐみ』が甘さとあいまって、独特の美味しさに変わるんですよね。
とにかく3度目からは、『やみつき』になるのです。
我が家では、見つけると『必ず買う→取り合い→すぐなくなる』。を繰り返しています。(笑)
あくまきの歴史
『あくまき』は豊富秀吉が朝鮮出兵の際に薩摩藩より兵糧としてつくられたとか。
また関ヶ原の戦いでも食されたと言われています。(関ケ原って岐阜県ですよね。。。)
また、1877年の西南戦争の際には西郷隆盛が保存食として持参し、これが宮崎県や熊本県に広まったとのこと。
端午の節句やちまきを食べる風習は中国のそれと共通する点から、中国大陸から伝わったのではという説が有力なのだそう。
また、台湾の『パアツァン』などとも類似しています。
あくまきは保存料を使用しないミネラル豊富なアルカリ性食品
強アルカリである灰汁を利用して作るため、たいへん身体に良いと言われるアルカリ性食品です。
またミネラルも豊富に含まれています。
殺菌効果のある灰汁で長時間煮ることや、殺菌効果のある竹の皮を使用することから保存性が高く、常温で1週間ほど保存が可能です。
屋久島では4月中旬〜5月中旬頃になると出回ります
もし、4月中旬〜5月中旬頃(ちょうど5月5日前後)に屋久島へ来る機会があるならぜひお土産に良いと思います。
常温で持ち帰れますし、かばんにギュウギュウにしても多少なら大丈夫です。
その土地を感じられて、美味しい、このようなお土産は珍しくて喜ばれるのではと思います。
また、自分土産にもお手頃でよいのでは。
まとめ
いかがでしたでしょうか。屋久島の珍しいお土産『あくまき』についてご紹介しました。
その他屋久島には、『かからん団子』というヨモギのお菓子もあります。次回はそちらもご紹介します。
ぜひ機会があれば『あくまき』にチャレンジしてみてくださいね。
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