熊はいないけどマムシはいる!屋久島の危険生物とその対策

こちらでは屋久島の危険生物とその知識、対処法、をご紹介するとともに、屋久島で過去に起きている事故から、避けるべき観光についてもご紹介します。
私自身、島内放送で遭難者や事故の知らせを聴く度に、屋久島での事故をなんとかなくしたいと思い、こちらのブログ「屋久島ファン」を立ち上げました。
ぜひ、こちらを参考にしていただき、安全で楽しい屋久島旅行をなさってください。

10年以上、屋久島で観光業に携わっています。
元々旅行者だった筆者ですが、2006年から屋久島へ移住。
14歳の娘と夫の3人暮らし。 東京、名古屋に在住経験あり。
→屋久島ファンをもっと詳しく
屋久島で出会う可能性のある危険生物の紹介
屋久島は本土から切り離された離島です。
ですので、生態系も同じではなく、生息する生物も違います。
以下では、屋久島の生息する危険生物についてご紹介します。
屋久島にクマ・イノシシ・ハブはいません

本土での登山では、クマよけに鈴をつけるのが一般的です。
また、イノシシ、ハブなども山での危険生物として知られていますよね。
屋久島では、クマ・イノシシ・ハブはいないとされていますので、本土でのトレッキングのようにクマに怯えながら歩く必要はありません。
イノシシを目撃したという情報ありですが、その後、山で襲われたという話はありません。
屋久島はシカとサルの楽園

ちなみに、屋久島にいる哺乳動物は、シカ、サル、イタチ、ネズミ類、モグラ類、コウモリ類だけです。
この中でも、シカは2万頭、サルも2万頭いるといわれ、屋久島の1万人ほどの人口より多いといわれています。
日本本土でポピュラーなキツネやウサギ、リスはいないのですね。
屋久島は氷河期には九州本土と繋がっていたと考えられており、シカやサルはこのとき屋久島へ渡ったとされています。
それ以外の動物が渡ったのかは不明。
その後の地形変動や鬼界カルデラの大爆発の影響などが考えられますが、なぜ、屋久島に大型動物がいないのか?
謎は残ったままです。
陸地で特に気をつけるべき生物と生息場所、対処法

- マムシ:山、川、里地
湿った場所を好むため、河川の草むらや、山の水場に注意。絶対に手を出さないこと。
対処法→かまれたらすぐに病院へ。
参考サイト→毒ヘビにかまれないためには?もしかまれたら? - ムカデ:山、里地
屋久島ではどこにでも(家の中でも)います。
湿度が高く暗くて狭い場所が好きです。
対処法→かまれたら専用の薬を。
参考サイト→咬まれると直後に激痛!ムカデの侵入を予防する3つのポイント。 - 蜂:山、里地
屋久島ではどこにでもいます。7月の梅雨明けごろから巣をつくります。
見つけたら、できるだけ近づかないように。
参考サイト→ハチの習性と対処法 - ヒル:山
屋久島のヒルの時期は4月〜11月ごろまでです。
トレッキングをしていると、いつの間にか血がでていることも。
参考サイト→ヤマビルの対処法
屋久島の危険生物は海に多く生息する

- ウニ
- ガンガゼ
- ゴンズイ
- カサゴ
- ウミヘビ
- ウツボ
- アカエイ
- イモガイ
- オニダルマオコゼ
- ヒョウモンダコ
海の中や浜辺にいますので、見つけたら避けましょう。
危険生物との遭遇を避けるための基本的な知識
では危険生物から被害を避けるために必要なこととは何でしょうか?
以下に挙げてみました。
- 危険生物についての知識を持つこと:危険生物の見た目や行動、生息地、そして何が危険生物を刺激するかについても知っておく必要があります。
- 適切な装備をすること:山、海、川、屋久島のどのアクティビティをする場合も、長ズボンや長袖、スパッツ、ラッシュガードなどを身に着け、できるだけ肌を露出しないことです。
参考→屋久島トレッキングの服装
参考→屋久島の海・川での服装 - 注意して行動すること:危険生物のいそうな場所を避けたりしてできるだけ遭遇しないようにすることです。もし遭遇してしまっても、できるだけすぐにその場を離れるなど、冷静な対応が身を守ります。
危険生物と遭遇したときの対処法
危険生物と遭遇した場合、もしくは、刺された、噛まれたなどとなった場合は、できるだけ、すぐに屋久島島内の病院へ行きましょう。
屋久島島内の大きな、総合病院は徳洲会病院だけです。
各集落にある小さな診療所でも先生が在中していれば、診ていただけますが、先生がいなかったり、開いていないことも。
ですので、徳洲会病院が一番手っ取り早いです。
屋久島徳洲会病院:宮之浦 0997−42−2200
屋久島の緊急連絡先をまとめました
【特集】屋久島のヒル対策
屋久島トレッキングをしていると、ヒルがいつのまにかくっついていることがあります。
以下では、ヒルの対策や対処法についてご紹介します。
屋久島のヒルについて

屋久島のヒルは、本土のヤマビルと同じです。
靴や服の隙間から入り、吸血します。
ヤマビルは、モルヒネのような麻酔成分を出しながら吸血するため、痛みはほとんど感じませんので、吸血されていることに気づかないこともよくあることです。
ヒルと遭遇したときの対処法

ヤマビルに吸血されていることに気がついたら、その場ですぐ振り払います。
吸血中であっても、歯が皮膚に食い込んでいるわけではないので、振り払えば簡単に落ちます。
塩や消毒用エタノールをかけるという方法もあります。
ヤマビルを取り除いたら、吸われた箇所を指ではさみ、ヤマビルの唾液成分を絞り出します。
その後、消毒用エタノールや水で洗い流しましょう。
かゆみ止め成分の入った薬を塗ることで、かゆみを抑えられます。
ヒルは、血が固まらない成分を出して吸血するため、血が止まりにくいことがあります。
清潔にしたあとは、絆創膏などをはって、出血を止めます。
屋久島で危険なこと・気をつけるべきことリスト(山/川/海)

屋久島で危険なこととは、危険生物の遭遇だけではありません。
当然、自然の中では思いもよらない事故や、遭難などもあります。
ということで、屋久島での山、河川、海での危険を事前に避けるための、情報をこちらで共有したいと思います。
登山編:「滑落・道迷いあり」夜のトレッキングは絶対避けて(縄文杉)

屋久島は意外に大きな島です。
一度山へ入ってしまうと、簡単に里へは降りられません。(遭難しかけた経験あり。^^;)
本土の山なら、夜になれば里の光を頼りに下山できたりすることもありますが、屋久島はこれができません。
夜になれば、森は闇につつまれます。
ですので、明るいうちに下山できない場合はかなり危険な状態に陥るということを知っておきましょう。特にロングコースである縄文杉トレッキングは、歩くペース配分を間違うと、夕方までに下山できません。
夜になり、登山コースが見えなければ、方向が分からないだけでなく、誤って滑落する危険もあるからです。
ですので、必ず、山へ入るときはヘッドライトや懐中電灯を持ちましょう。
また、地図を読める知識のある人とトレッキングするか、屋久島のトレッキングコースを知っているガイドさんとトレッキングすることをおすすめします。

河川編:「地形的に急激な増水あり」旅行者の死亡事故あり

屋久島の川では、何年かに1度、水難事故が起こっています。
私が知る限りでは、旅行者のみならず、屋久島島民であることもあります。
いずれにしても、屋久島の河川についての知識のある人のもとでなければ、屋久島のどの河川であっても、遊んではいけません。
理由は、屋久島の河川は、標高の高い山から急激に流れてくる「滝」のような河川である為です。
つまり里地では晴れていても、山の上で雨が降れば、突然増水する可能性があるということ。
ですので、屋久島の天気や状況から屋久島の河川の増水についての知識と経験がある方のもとでなければ危険なのです。
屋久島での河川は、主にカヤックや沢登りが人気です。カヤックは4月〜10月がベストシーズンです。
沢登りもできますが、ガイドツアーに必ず参加を。7月、8月の真夏がベストシーズンです。

海編:「危険生物あり」内海から出たらもどれないと思って

筆者自信もダイビングライセンスを持ち、夏にはシュノーケルを日常的にします。
屋久島の内海(囲まれ、湾になっている海)であれば、天然のプールのように楽しめます。
ですが、外海へ出た瞬間、潮の流れが早くなり、流されます。
夢中で魚を追っていると、気づかないうちに外海へ出ていることもありますので、注意が必要です。
泳ぎに自信の無い方は、大人であってもライフジャケットの装着をおすすめします。
また、危険生物も海にはたくさんいます。海の生き物には、触らないようにしましょう。
また、手袋や軍手をしておく、ラッシュガードを着るなど、肌の露出も極力避けることです。
更に詳しい屋久島のシュノーケルスポットや装備にについては【屋久島の海レビュー】海水浴&シュノーケルできる全3箇所をまとめてご紹介!をご覧ください。
↓矢印ライフジャケットのレンタルできるお店も紹介しています。

屋久島トレッキングの情報はこちら
ガイドなしなら必要な「屋久島トレッキング」情報をまとめてみましたでは、縄文杉トレッキング、白谷雲水峡などの情報とともに、必要な服装や持ち物、危険なケースについてなどを、それぞれご紹介しています。

屋久島トレッキングの難易度
トレッキングをお考えの方の中には、難易度の低いコースを選びたい方もいらっしゃるかもしれません。
おすすめは、白谷雲水峡の弥生杉コースや、ヤクスギランドの30分コースなどが、装備なしで歩けます。

【まとめ】屋久島で安全に自然を楽しむために
いかがでしたでしょうか。
屋久島の危険生物についてのご紹介とともに、屋久島の滞在中で危険な場面を避けるための現地情報をご紹介しました。
屋久島はクマやイノシシ、ハブなど、本土でのトレッキングでは一般的に危険と言われる生物の生息はありません。
ですが、屋久島特有の天気や地形のために、危険度や遭遇する可能性が本土と違うことを知っておきましょう。
ぜひ参考にしていただき、安全で楽しい屋久島観光をなさってください。
こちらの記事がみなさまの、お役に立てば幸いです。

冬季にガイド付きトレッキングツアーを開催しない旅行会社が多いので、開催しているところだけご紹介します。
冬季も開催のあるガイドトレッキング付き屋久島ツアー
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屋久島の冬は、特に海が荒れやすいので欠航が多いです。
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